九州支部 例会の内容 [平成12年5月度](第119回)
日 時:平成12年5月20日(土) 15:00〜17:00
会 場:福岡市早良区百道2−2−1 早良区民センター 第1会議室
参加者:9名

[発表内容]
(1)個人情報流出事件について(平山公一氏)
資料
1.個人情報流出事件、及び個人情報保護に関する調査
2.我が国における個人情報保護システムの在り方について(中間報告)
3.個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項(JIS Q 15001)
1) 個人情報漏洩事件の内容
・顧客データ、派遣社員情報、未公開電話番号、住民票データ、カルテ情報など
・漏洩する量が多く、内部から漏れるケースが多い。
・最近、ホームページから漏れる事例が多い。
2) 個人情報漏洩の分析及び対策
・セキュリティに無関心なサイトは生き残れない。
・セキュリティ対策の重要性とバランス感覚
・顧客情報管理の重要性、流出元の多くは内部関係者
・5つのセキュリティ対策を守っていれば「98%は大丈夫」ファイヤウォール、パスワード、パッチ、サービス封鎖、TCP、UDPポート管理
・ネット・ビジネスにおけるセキュリティ確保に「4箇条」情報セキュリティ責任者(CSO)、事故対策、内部関係者対策、ホストシステムの安定稼働
・システムメンテナンス時の対応:Y2K対策のミスで漏洩した事例が多い。
・Webが安全であることを自分で判断する
・バイオメトリック(生体識別)を利用した本人確認
・セキュリティ侵害に対抗する30のヒント
http://www.zdnet.co.jp/magazine/pcmag/9909/safe/tips1.html  

3)個人情報保護に関する各国の状況、日本の状況
4)プライバシーマーク制度の背景と経緯
5)個人情報法制化及び官公庁の動き
6)個人情報保護に関するガイドライン等の情報入手サイト

(2)不正アクセスから身を守る(福田啓二氏)
―― ネットワーク・セキュリティ対策の必要性について ――  

1)なぜセキュリティが必要か?  
2)セキュリティを破られたら、どういう被害が考えられるか?
どういうレベルの脅威があるか?(不正アクセスの分類)
◎直接的に自分自身が被害をうけるもの侵入、情報窃盗、不正な情報公開、情報改ざん、システムの破壊、情報の破壊
◎他人へ被害を及ぼしてしまうもの、ときには自分が加害者になってしまうもの踏み台、なりすまし、メール中継(スパムメール)、サービス妨害
3)どういう侵入者がいるか(クラッカーのタイプの特徴)
好奇心、悪意、名声、競争相手、借用、踏み台、テロ  
4)どういう組織が狙われる? 狙われやすい組織として金融機関、プロバイダ、政府機関、軍事組織、政府機関の取引業者ハイテク企業、大学、研究機関
5)どれくらい安全だと安全といえるのか? どれくらい守ればよいか?  
6) 何をどう守るのか?
[保護する資産を明確にする]
i) 資産の識別
1. ハードウエア 2.ソフトウエア 3.データ 4.人員 5.文書 6.サプライ
ii) 脅威の識別
7) セキュリティポリシーの必要性