九州支部 例会の内容 [平成11年5月度](第107回)
日 時:平成11年5月22日(土) 15:00〜17:00
会 場:福岡市早良区百道2−2−1 早良区民センター 視聴覚室
参加者:12名
[発表事項]:RSAアルゴリズムについて(行武郁博氏)
(1)DESのまとめ(前回の発表の補足)
 ・DES暗号文の16段処理の各段の処理
 ・鍵の16段処理の各段の処理

(2)RSA
 ・公開鍵方式、非対称鍵方式であり、現代暗号技術の基本をなす。
 ・素因数分解の困難性を利用し、MOD、オイラー関数等が登場する。
 ・鍵の生成:素数p、qを準備する→公開鍵n(p×q)の作製→
  公開鍵eの選定→秘密鍵dの作成
 ・暗号化:平文を512ビットに区切る→公開鍵nとeを使用して暗号文を作成
 ・復号化:秘密鍵dと公開鍵eを使用して、平文を得る。
 ・小さな数で計算をしてみると理解しやすい。

(3)暗号技術の動向
 ・DESのビットを128、192、256にしたAESがでてきた。
 ・楕円曲線はソフトが小さくなり、ICカードへの組み込みに有利である。
 ・輸出規制が緩和された。
  56ビット以下の共通鍵、512ビット以下のRSA、112ビット以下の楕円曲線
 ・電子メールにおいて、PGPが利用されている。

◆参考図書
「暗号」 辻井重男 講談社選書
「コンピュータネットワーク暗号システム」 菊池豊彦 NECクリエイティブ
「ネットワークセキュリティ」 チャーリー・カウフマン他 トッパン