「コーポレート・レピュテーション・マネジメントと無形資産」
概要 ■企業価値を高めるレピュテーションの施策と評価 ・コーポレート・レピュテーションは、主として経営者、従業員による過去の行為や行動の結果をもとに、多様なステークホルダーによって導かれる「評判」であり、持続的な競争優位を高める要因である。しかし、経営者や従業員の行為や行動が「悪評」(負のレピュテーション)を招き、持続的な経営が困難になることもある。 ・コーポレート・レピュテーションの評価には、
1)Fortune誌の評価と指標、
2)The Wall Street Journal 誌の評価指標として、RQSMスコア、
3)世界で最も高い評価の企業ランキング「Global RepTrak 100 Report」等がある。
■レピュテーションの資産性と無形資産の取扱い ・コーポレート・レピュテーションは、インタンジブルズ(Intangibles:包括的な無形資産)の一つである。今日、経営戦略からの無形資産の重要性は、非常に高まっている。
・無形資産には、1)法律上において権利を有するもの、2)事実上の経済価値を認められた超過収益力の源泉、の二つがある。しかし、わが国では、ソフトウェアや企業結合により受け入れられた無形資産を除き、一般的な定義を明示したものはない。
・一方、IAS(国際会計基準)では、無形資産を「物理的実体のない識別可能な非貨幣性資産」と定義し、備えるべき要素として1)識別可能性、2)支配、3)将来の経済的便益の3つを挙げている。
- 講師:
- 大阪市立大学大学院都市経営研究科非常勤講師
(大阪成蹊大学名誉教授、大阪経済法科大学客員教授)
松田 貴典 様
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