九州支部 例会の内容 [2012年7月度月例会](第256回)
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   特定非営利活動法人 日本システム監査人協会(SAAJ)九州支部
   2012年 7月度(第256回)議事録
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   ■ 開催概要
   日時: 2012年 7月28日(土) 13:00-17:00
   会場:早良市民センター 第3会議室 
   参加:荒添 美穂 居倉 圭司  小野 哲夫 下司 正雄 鶴岡 通
      松田 崇生 溝田 明美  平山 克己  舩津 宏  中溝 統明
      (10名)
   共催:システム監査学会九州地区研究会

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   月例会アジェンダ
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   ■ ビデオ視聴(13:00-15:00)
       第172回月例研究会(2012年6月20日開催)
     テーマ『社会保障と税の一体改革について』
   ■ 報告/連絡事項(15:00〜15:40)
    ・出席者近況報告
   ■ 発表事項(15:40〜17:00)
    クラウドとシステム監査(中溝氏)
    情報ガバナンスプログラム成功への道(中溝氏)
   ■ 次回開催予定
    ・8月度(第257回):
     2012/09/01(土)  13:00-17:00 早良市民センター 第2会議室
    ・9月度(第258回):
     2012/09/29(土)  13:00-17:00 早良市民センター 第3会議室

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   月例会内容詳細
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   ■−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   ■ ビデオ視聴
   ■−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 

       第172回月例研究会(2012年6月20日開催)
     テーマ『社会保障と税の一体改革について』
          講師  内閣官房 社会保障改革担当室
        参事官補佐 黛 孝次  氏 

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   ■ 報告/連絡事項
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  (1)出席者近況報告

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   ■ 発表事項
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  (1)クラウドとシステム監査(中溝氏)

    ・システム監査は、クラウドを情報システムの企画・開発・
     運用・保守の一部が外部委託されるものととらえる。

    ・クラウドに利用において『導入』と『契約』の観点がある。

    ・クラウド導入
     − クラウド導入の検討
             クラウド導入のきっかけは何か(導入目的)、
       クラウドのメリット・デメリット(価値検討)
     − クラウド導入のための準備
             クラウド導入というシステム移行、
       サービスの質量・保存されるデータの種類、
       サービス事業者の見極め
       メリット・デメリット(価値検討)
     −  クラウド導入時
             既存データの移管、
       既存および連携システムとの関係確立
     −  クラウド導入後
             問題が起こったおきは個別対応が必要となる、
       クラウドサービス事業者が経営破綻する、
       違うサービス業者に乗り換える

    ・クラウド契約
     − クラウドのサービス事業者との契約
             契約での注意すべきこと、
       契約内容で注意すべきこと

    ・参考資料
     − IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
       「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」
  http://www.ipa.go.jp/security/cloud/tebiki_guide.html	  
     − 経済産業省 商務情報政策局 情報セキュリティ政策室
       「クラウドサービス利用のための
        情報セキュリティマネジメントガイドライン」
  http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110401001/20110401001.html	

  (2)情報ガバナンスプログラム成功への道(中溝氏)

    ・マリア・C・ビラー (Maria C Villar)氏の資料(SAP社)より

    ・情報ガバナンスとは、ポリシー、標準、目標を確立する
     ことにより、データイニシアチブの実行を成功させるた
     めの監視を行う管理プロセス

    ・情報ガバナンスプログラムは、次のような組織の5つの
     要素に合わせて調整されます。
     特に『文化』を対象にしているのに興味引かれる。この
     『文化』とは『企業風土』や『社風』をさしているようだ。 
     − 情報ガバナンスの調整:
       @文化
       A情報管理の成熟度
       B優先項目
       Cマネジメントパートナーサーシップ 
       D影響を受けるデータとプロセス

    ・情報ガバナンスプログラムを形成する 10 の質問
     この質問は「情報ガバナンスプログラム」を問うが、「ビ
     ジネス」・「事業」においても有効な質問である。
      @良質な情報があることで達成できるビジネス上の
       優先項目は何か?
      Aガバナンスの重要性が最も高いデータは何か?
      Bこの情報を管理することによって得られる利点は何か?
      Cビジネス上の優先項目のステークホルダーは誰か?
      Dデータの品質レベルはどの位か?
      E情報の入力および更新に使われるプロセスと
       システムは何か?
      F標準が定義されているか?
      G情報ガバナンスに使用されているIT・アーキテクチャ
       は何か?
      Hどのように成功を保証するか?
      I優れた情報管理とはどのようなものか?

    ・優れた情報管理とはどのようなものか?
     この内容はシステム管理基準の「4.データ管理(10)」や
     他の項目に関連していて参考となる。
      @データ管理のプロセス、方針、スタッフ、テクノロジーに
       支えられた組織的な機能としての情報管理(単なるプロジ
       ェクトではない)が確立されている
      Aビジネス目標を出発点とし、目標を達成するためのデータ
       処理を計画して実施している
      B各組織が、それぞれの最も重要な情報(戦略的情報、
       共有情報、重要情報)を把握してガバナンスを実行している
      C最も重要な情報を信頼のおけるソースから取得している
       (データの複製なし)
      Dデータを供給する側が、データに関する問題を根本原因分析
       の手法を使用して集約、分析、修正する継続的なデータ品質
       プログラムを整備している
      E情報管理に関する説明責任を負うロールと責任が明確にされ
       ている
      F組織の枠を超えた意思決定と優先順位付けを行うための
       ガバナンスフォーラムがある
      G優先順位の決定、問題の解決、説明責任の確保にビジネス
       リーダーが積極的に 関与している
      Hデータ管理の業務が、データの登録と変更を行うための
       IT/ビジネスプロセスに 埋め込まれ、簡単に実行できる
       ようになっている
      I企業全体で高い情報信頼性を確保している


  以 上